ドコモLTEでiPhone5s/5cの速度が遅い理由

| 2013年12月26日 | 0 Comments

様々なメディアにて各キャリアのiPhoneにて通信速度測定を行った結果が発表されておりますが、どのメディアの測定結果でも共通しているのが、「ドコモ一人負け」な状態です。

これには2つの明確な理由があります。1つはLTEの対応バンド。そして、もう1つはユーザ数。

キャリア 対応LTEバンド
ドコモ 1,3,19,21
ソフトバンク 1,11
au 1,11,18

上の表を見て頂くとわかるように3社ともバンド1は対応しており、それ以降のバンドの違いが出ております。ドコモが主に設備投資をしたのは1.7Hz帯のバンド3と1.5GHz帯のバンド21となります。auがプラチナバンドとして売りに出しているのはバンド18となります。

iPhone5s

  • モデルA1453*:CDMA EV-DO Rev. AおよびRev. B(800、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)、UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)、LTE(バンド1、2、3、4、5、8、13、17、1819、20、25、26)

iPhone5c

  • モデルA1456*:CDMA EV-DO Rev. AおよびRev. B(800、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)、UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)、LTE(バンド1、2、3、4、5、8、13、17、1819、20、25、26)

さて、ここで上のiPhone5s/5cの仕様を確認してみましょう。下線部の数字がiPhone5s/5cのLTEバンド対応表になります。各キャリアが利用するバンド1は当然対応しておりますが、ドコモの主力であるバンド21は非対応となっております。ドコモもプラチナバンド800MHzのバンド19を保有してるのですが、現時点では設備は充実しておらず、現在増強中というところ。

 

ソフトバンク

ソフトバンクはバンド1の一点勝負であり、バンド11に関してはほとんど設備投資はしておりません。対応した所でiPhoneは非対応のバンドなので仕方ないのでしょう。 バンド1は2100MHzであるため、屋内、山間部では弱さが目立ちます。ソフトバンクのグループ会社であるイーモバイルはバンド3を提供しているため、一部エリアでは自前のバンド1とイーモバイルのバンド3で負荷分散を行っている模様。ちなみにソフトバンクがなぜに評判が良いかと言うと単純にユーザ数が少ない(ドコモの1/3しかいない)のと評判に大きな左右をする都市部を重点的に設備投資しているためです。地方での弱小振りは相変わらずで早い、遅いの前に圏外なソフトバンクです。

 

au

auは4Gサービス開始当初からプラチナバンド800MHz帯のバンド18を重点的に設備投資を行ってきました。auがiPhone5s/5cになってから急に強さを発揮出来る様になったのはiPhone5s/5cが新たにこのバンド18に対応してくれたからです。実はこのバンド18はauが最初に売り始めたiPhone5では非対応でした。そのため、auは過去に過大広告で謝罪するハメになったわけです。そのような経緯もあり、auにとってiPhone5s/5cがバンド18に対応するのは悲願であったわけです。ちなみにこのバンド18は世界でもauだけが使うバンドなので、本当にauだけのために対応したバンドです。

 

ドコモ

速度が遅い、パケ詰まりが酷いと評判になったドコモが慌てて「クアッドバンドLTE」戦略を発表しました。つまり保有するLTEバンド4つを全て利用して負荷分散しようという話です。しかしながら、これは焼け石に水です。ドコモが設備投資したのは.1.7GHz帯のバンド3と1.5GHz帯のバンド21であって、バンド1、19に関してはほとんど設備投資を行っておりません。仮に次期iPhoneがバンド21に対応した所で、バンド21は1.5GHz帯なので、建物、山間部ではプラチナバンドに劣ります。バンド3も然りです。ドコモは今後バンド19を増強するしか道はありませんが、これはしばらく時間のかかることでしょう。こういう戦略ミスにもドコモの迷走ぶりが垣間見えます。

これに加えて致命的なのはドコモはユーザ数が圧倒的に多いです。ドコモのユーザ数が約5000万人に対して、auは3000万人、ソフトバンクは2500万人です。ここ数年、ドコモはユーザ数を減らしているにも関わらずソフトバンクのほぼ倍のユーザ数がいるのです。ソフトバンクと同じ設備投資を行っていては5000万人のユーザを満足させられる事は出来ない訳です。

 

Nexus5は?

ちなみにGoogle Playから販売されているSIMフリーNexus5はというと、実はこれに関してはどの国内キャリアのプラチナバンドにも対応しておりません。国内キャリアで正式に販売しているイーモバイルはバンド3(1800MHz)を利用しています。こうやってみると以下にiPhoneが幅広いLTEをカバーした製品かがわかりますね。

  • 日本、及びその他:
  • GSM: 850/900/1800/1900 MHz
  • WCDMA: 対応バンド: 1/2/4/5/6/8
  • LTE: 対応バンド: 1/2/3/5/7/8/20

 

結論

iPhoneを利用するにしてもNexusを利用するにしてもドコモのLTEは遅いのです。なぜならiPhone/Nexusがバンド21に対応していないし、利用するユーザ数が圧倒的に多いから。ドコモから正式販売されているXperia/Galaxyなどのスマートフォンであれば、多少はましかもしれません。そう考えるとせっかくSIMフリー端末を購入してMVNOの格安SIMカードを使っても結局ドコモネットワークなので遅いのです。MVNOのSIMカードの場合、さらに帯域制御がかかるので、さらに輪をかけて遅くなるだけということになり、利点は「安いだけ」ということになります。

この記事を書いているうちにだんだんauが良い様に思えてきましたが、ドコモはなんだかんだで3Gネットワークでは圧倒的な強さを持っており、3Gの通話品質、通話エリアに関してはぶっちぎりなんですよね。LTE云々はやっぱり都市部の話であって、地方山間部では早い、遅いの前に繋がる事が大事です。

ソフトバンクはSprint買収、加えてTモバイル買収説でプラチナバンドの設備増強どころではない感じです。ひたすらCMを使ってイメージ戦略に走っている気がします。この繋がりやすさNo.1にはかなり物言いが多いようです。ソフトバンクに関しては会社としてこのユーザ数で利益体勢が整っているので、このままのらりくらりやって行くと思います。孫さんの視線は日本ではなく米国ですからね。

 

Category: iPhone, SIMフリーiPhone

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